糖尿病 食事療法

周囲の人にどう接するか

 

糖尿病を治すのは自分

ご主人が糖尿病であるとわかったとき、奥様も一緒に栄養指導を受けていただきたいと思います。そして、家族みんなで糖尿病に取り組むようにしたいものです。

 

しかし、「お前よく聞いておいてくれ、頼むよ」という態度をとる人も多くいるようです。これはまさしく責任転嫁です。 「まかせた」といった手前、奥様の指示通りに食事に注意している患者さんはまだよい
のです。お酒をやめてくださいといわれて、禁酒している患者さんもよいほうなのです。なかには、責任をあずけたうえに、奥様がお酒のことを注意すると、くってかかる人もいます。

 

血糖値やヘモグロビンA1やA1c値が悪いと、「お前のぜいだ」と奥様を責めることさえあるのです。前にも書きましたが、どのような食事をとってよいのかを一番よく知っているのは自分自身です。奥様に責任転嫁しても糖尿病はよくなりません。

 

もし、あなたがアルコールを避けられなくて、暴飲暴食をやめられなくて、そのうちに糖尿病がだんだん悪くなり、眼底出血を起こしたり尿タンパクが出るようになったり、さらに透析療法が必要となったとき、誰があなたを支え、助けてくれるでしょう。失明したり、透析のために定期的に通院しなければならなくなったときも、あなたの奥様がやさしく助けてくれるなら、あなたは幸せな人です。

 

日本のビジネスマンは企業戦士と呼ばれます。以前はエコノミックアニマルという言葉もはやったものです。家庭を顧みず、会社のためによく働きます。もちろん、ひいては家族のために働いているわけですが、確かによく働きます。

 

このような企業戦士にソロソロと糖尿病が忍び寄ります。短期入院をしたほうがいい人でも、「今、会社が大事なときなので一日も休めません」といいます。
「外米通院だけでなんとか治りませんか。今度は真剣にがんばりますので……」。高血糖が長期間続いたために体重が減ってきて、顔にも疲れがどっぷり出ているのに「休めない」というのを聞いていると、なんともいえない気持ちになります。

 

 「いやあ、付き合いがあってね」「どうしてもアルコールを避けて商談はできない」という人もいます。そういう前に、そのような夜の席で相手に気づかせずにアルコールを避ける方法がないか、考えてみてはどうでしょうか。

 

よく考えてください。たとえば、糖尿病で失明したとき、会社はあなたに何をしてくれるでしょうか。同じことが同僚に対してもいえます。特に日本の社会では酒の席の付き合いが必須な要素なのかもしれません。しかし、糖尿病が悪くなり失明寸前になって職を失いかけているときに、同僚の誰がお酒をやめられない、血糖をよくすることができないあなたを、そしてあなたの家族を助けてくれるというのでしょう。家族のせいにしたり、仕事を言い訳にせず、「直すのは自分」という気持ちを、常に持つことが大切です。

 

一方、主婦が糖尿病であるといわれた場合はどうでしょうか。人が妻の食事のことを心配するでしょうか。たいていは自分で献立を考え、自分の血糖値をよくしようと一入で努力するでしょう。血糖値が悪くてもけっして人のせいにはしないでしょう。

 

 

糖尿病は結婚の障害にならない

ご夫婦で糖尿病と仲良く付き介っているカップルや、眼の不自由な奥様を月一回の外来受診に連れていかれるご主人もいらっしやいます。奥様は眼が不自由であることで自分を卑下したりせず、ご主人の心の支えとなっていて、自分に誇りをもって生きていらっしやることがよくわかります。また、毎日の生活は彼女がご主人を支えていらっしゃるとのことでした。このご夫婦には、奥様が糖尿病であることを重い荷物だと思っているような様子はありませんでした。

 

相手の女性が糖尿病であることをに知ったうえで結婚するケースも多くなっています。恋愛結婚が多いのですが、お見合いからゴールインする方も少なくありません。新しい家族みんなが応援し、無事に出産した幸せな方もいます。インスリン依存型の糖尿病の女性患者さんで、何回かのお見合いで傷つきながら気最後にすばらしい男性とお見合いして結婚し、すぐに子供を出産し、幸せな家庭を築いている方もいます。

 

男女に限らず、糖尿病をもっていても、糖尿病に負けることなく生き生きと人生を楽しんでいらっしやる方が良い伴侶を得て暮らしているようです。なかには、インスリン依存型の女性患者さんで、独身時代は血糖コントロールが悪く、糖尿病網膜症まで出ていた人が、糖尿病の良き理解者と結婚し、以前よりも糖尿病に取り組む姿勢が良くなったというケースもあります。

 

最近、若い糖尿病女性に多くなってきたのは過食症を合併することです。もともと過食症があったところに糖尿病が発症してきたのか、糖尿病になって過食症になったのかわかりませんが、増えています。過食症はインスリン依存型糖尿病の人にもインスリン非依存型糖尿病の人にも同じように起こります。

 

あさんは、糖尿病が発症しなければごく普通のよく食べる女の子ですんでいたでしょう。痩せよう、痩せようと思いながら3日間は大食いせずにがまんできるのですが、4目目にはセキを切ったように食べてしまうといいます。また、いったん食べだしたら家中のものを食べ尽くさないと気持ちがおさまらないといいます。日中はそれでも意志が勝ってたくさん食べないようにしているのですが、夜になると冷蔵庫の中の食べ物を食べ尽くさないと眠れなくなるといいます。本人は食べ過ぎたらどうなるかはよくわかっているのです。一方では痩せて素敵な洋服を着たいと思っているのですが、食べるのをやめることができません。

 

糖尿病があればインスリン非依存型糖尿病であろうがインスリン依存型糖尿病であろうが、いつでも食べたいときにむしゃむしゃ食べるというわけにはいきません。しかし、過食症の彼女たちはストレスが出てくると、食べてはいけないという意識と裏腹に食べる方向に進みます。

 

過食すると、インスリンが足りているうちはだんだん体重が増えます。さらに食べ過ぎ、ジュースの飲み過ぎと続けているうちに、今度は体重が減少し、ケトーシスの状態になっていきます。

 

過食症も症状が進むと学校や会社へ行けなくなります。身近な人に暴力をふるったり、汚い言葉を浴びせたりします。本人は暴力をふるったことや汚い言葉をはいたことも覚えています。このような状態になったら、専門医への相談がぜひ必要です。

 

このような状態のときに「血糖が悪いとどうなるかわかってる?」とか「どうしてわかっているのに血糖値を下げられないの?」とか、「食べるのをやめないと眼が悪くなり、腎臓も悪くなるのよ」と話してもムダです。頭の中ではわかっているのですが、行動は逆に出てしまうのです。

 

 

周囲には自然体で接するのがいちばん

自分に糖尿病があることをあえて周囲の人たちに強調して特別の配慮をしてもらったり、反対に隠したりする必要はなく、いたって自然体で臨めばよいと思います。

 

家族に糖尿病の人がいる場合、その人に気を追っておいしいものを食べないようにしたりへまたその人がいないときを狙ってみんなでおいしいものを食べたりすることを耳にします。こんなことはお互い気まずい思いをするだけです。そして家族みんなにとって糖尿病は“重い荷物゛となってしまいます。

 

一方、糖尿病の娘さんにまったく気がねしないで家族で時々外食する家庭も知っています。変な気遣いよりはむしろ家族みんなが糖尿病を一緒によくしようとしているのだという気持ちが伝わるようにしたいものです。

 

食事については、ほかならぬ自分のために、血糖値をよくする食生活を自分で考えてください。家族といえども自分の糖尿病に巻き込まないという強い意志をぜひもちたいものです。

 

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