糖尿病 食事療法

2型糖尿病の治療

1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)ではインスリン注射が必須でしたが、2型糖尿病(インスリン非依存型)では、食事療法と運動療法が治療の中心になります。

 

2型糖尿病の治療のポイント

2型糖尿病の特徴と治療法のポイントを上げてみましょう。

 

病態の特徴はインスリンの分泌が低下していること、インスリンの作用の障害がみられること(インスリン抵抗性)です。

 

したがって、膵β細胞にかかる負荷を軽くして、しかもインスリンの感受性を改善することが治療の基本になります。食事療法と運動療法を行うことが基本です。

 

食事療法と運動療法を行っても、良好なコントロールが得られない場合にはじめて薬物療法を開始します。薬物療法では、通常、経口血糖降下剤を試みます。具体的には、前に述べたスルホニル尿素剤や食後過血糖改善剤(αグルコシダーゼ阻害剤)が用いられることが多く、ビグアナイド剤をばしめから使用することははとんどありません。

 

経口血糖降下剤の効果が不十分な場合には、非依存型であってもインスリン治療に切り替えます。

 

コントロールが著しく悪い場合(急性代謝失調など)や重症の感染症を今併したときなどには、経口剤ではなく、はじめからインスリン注射が必要となります。

 

 

養食事療法の基本

食事療法は糖尿病の治療の基本ですから、糖尿病のタイプにかかわらず、すべての患者さんにとって取り組まなければならない治療です。食事療法をおろそかにしたままで、運動療法や薬物療法の効果をあげることは困難です。

 

糖尿病の食事療法といっても、けっして特殊な食事を考える必要はありません。心身の健康を保ち、糖尿病でない人と同じように日常生活を送るための「健康食」を摂取することなのです。

 

食事療法には、インスリン非依存型の人にありかちな肥満や過食を是正し、乏しいインスリンの需要量を節約し、低下しているインスリン感受性を改善するという意義があります。それによって、良好なコントロールを保ち、膵β細胞の働きを保ち、血中脂質(中性脂肪やコレステロール)を改善し、血管合併症を予防することが可能になるのです。

 

 

食事療法の基本原則

食事療法では、

  1. 必要最小限のエネルギーを摂取する
  2. 栄養素(糖質、脂肪、タンパク質)のバランスを適にし保つ
  3. ビタミン、ミネラルを過不足なく摂取する

などが基本原則となります。

 

必要最小限のエネルギー(カロリー)は、年齢、身長、体重で標準体重、職業、運動量、さらに合併症の有無とその程度などを考慮して決めますが、実際には、患者さんの標章体重を基準に、生活・活動の強さを考慮して算出します。

 

標準体重(Kg)=身長(メートル)×身長(メートル)×22

 

このようにして標準体重が計算されれば、標準体重2キログラム当たりに必要なエネルギー量から、一日の総エネルギー摂収量を設定することができます。

 

 

食事療法の実際

一日の総エネルギー摂取量か決まれば、次は栄養素のバランス、ビタミン、ミネラルの過不足ない摂取が重要です。

 

栄養素のバランスは糖質55〜60%、脂肪25%、タンパク質15〜20%となります。この栄養素の配分比は、日本人の平均的な食事における栄養素の配分比とほぼ一致しています。
アメリカ糖尿病学会の勧告もはぼこれに近い比率となっており、健康食としての日本食の評価が高まっています。

 

糖尿病の患者さんに適当と考えられる栄養素、食品の摂取量をまとめると次のようなものになります。

  • 糖質は一日100グラム以上摂取します。
  • タンパク質は標準体重1kg当たり1g程度とし、腎症が起これば0.8gに制限する必要があります。
  • 脂肪はエネルギーが高いのでとりすぎに注意し、動物性のものを控えて、植物性のものを多くとってください。
  • コレステロールは一日300mg以下とします。
  • 塩分は一日10g以下に制限します。
  • 野菜は一日300g以上を心がけ、そのうち三分の一は緑黄色野菜とします。
  • 調味料の一日分0.6単位は、みそ汁一杯分のみそ12gと砂糖6gに相当します。
  • 食物繊維は一日20〜21gとるように心がけましょう。
  • アルコール飲料は良好なコントロールの妨げになるので、原則として禁酒とします。

また、一日の総エネルギー摂取量の制限をするために、一食抜いてしまう方法はよくありません。三食の比率もできるだけ均等に配分するようにしてください。くだものや牛乳などは、食事の直後にとるのではなく、食間や夜食としてとるほうが、血糖値の変動をあまり大きくしないためには大切な工夫です。

 

 

食物繊維の効用

食物繊維とは消化酵素では分解されない、食物中の高分子のもので、主に植物の細胞の壁や非構造物質の成分をさしています。食物繊維をとると、その吸水作用や膨潤作用、食品成分の拡散を防ぐ作用、吸着作用などのために、糖尿病のコントロールや高脂血症の改善に役立つとされています。すなわち、食物の消化・吸収を抑え、コレステロールや脂肪酸の吸収を低下させ、満腹感を与え、さらに便通をよくし、便秘を解消することなどの効用が指摘されています。

 

 

アルコール飲料

糖尿病の患者さんのアルコール摂取については、次のような理由によって、良好なコントロールの妨げになることが多いので、原則として禁酒が望ましいと思います。

  • アルコールも1gで7kcalのエネルギーがあります。
  • 肝臓でのブドウ糖の新生を抑え、経口剤やインスリン投与時には低血糖を起こす危険があります。
  • 高脂血症、肥満、肝障害、腸炎などの原因になります。
  • 現実には、飲酒に伴って、食事(つまみ)が増えて、結局、食事療法が守れなくなります。

以上のことを考慮すると、原則として禁酒が望ましいです。

 

 

運動療法の基本

運動療法も適切に行うことによって驚くはどの効果が認められることがわかっています。しかし、食事療法に比ぺて、個人差が大きく、合併症に悪影響を与えては逆効果になります。主治医の先生に事前によくきいてから始めるようにしましょう。

 

 

 

 

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