糖尿病 食事療法

インポテンスの予防と治療法

糖尿病というと世の男性はすぐインポテンス(勃起不全)を連想するほど、糖尿病とインポテンスとの関係は有名です。確かに、アンケ−卜調査によれば、糖尿病男性の約3〜7割にインポテンスがあるといわれ、その頻度は糖尿病網膜症よりも高くなっています。しかし、これはあくまで主観的なインポテンスであり、この中には単なる思い込みによる心因性インポテンスや薬剤性インポテンスなども含まれています。

 

インポテンスを訴える糖尿病患者の勃起機能検査をすると、約4割は正常の勃起機能が認められます。したがって、糖尿病だからとか年齢だからと早合点しないで主治医や専門医に相談することをすすめます。なお、糖尿病でもインポテンスにならない最人の予防法は血糖コントロールであることを忘れないでください。

 

 

糖尿病性インポテンスの原因と予防

糖尿病性インポテンスを予防するために、まずその原因または悪化要因を知る必要があります。糖尿病性インポテンスの原因としては、従来から神経障害と血管障害が指摘されています。神経障実は、腰部にある脊髄から分かれた骨盤自律神経障害が主であり、血管障害は陰茎動脈硬化と、陰茎白膜の障害による陰茎海綿体静脈血の漏れが主です。これらの要因に心理的因子が加わって、糖尿病性インポテンスが発症すると考えられています。

 

神経障害も血管障害も元来、糖尿病性合併症ですから、根本的原因は長年の悪い血糖コントロールといえます。食後血糖がいつでも200mg/dl以下、ヘモグロビンA1cが6%以下を守っていれば、合併症は起こらず、インポテンスにもなりません。この血糖コントロールこそが最大で最強の予防法です。

 

血管障害、特に動脈硬化によるインポテンスを予防するためには、血糖だけでなく血圧のコントロール、高脂血症の治療、肥満の改善などが重要です。そのためには、塩分制限、低脂肪食、禁煙、適度な運動とカロリー制限が必要です。

 

喫煙とインポテンス

喫煙は中性脂肪を高め、末梢動脈硬化を促進させたり、インスリンの作用を妨げて血糖を上昇させたりします。また、血液を凝固させやすくする働きもあり、心筋梗塞や脳梗塞の誘因にもなります。さらに、たった一本の喫煙でも約30分は末梢血管が収縮して勃起力を低下させることが知られています。

 

自分は低ニコチンタバコを吸っているから心配ないと思っている人がいたら、それは勘違いです。低ニコチンタバコでは深く吸い込むようになり、体内に吸収されるニコチン量はほとんど変わらないといわれています。このように喫煙は、糖尿病患者にとってまったく有害無益ですから、直ちにやめましょう。

 

飲酒とインポテンス

アルコールは適量(ビール1本、洒一合未満)ならば、陽気な気分にし、性欲を高める効果があります。しかし、適量を超すと逆効果で、勃起力を弱めることが知られています。さらに、アルコールには依存性があり、毎日長年飲み続けると、しだいにアルコール量が増える傾向があります。その結果、高中性脂肪となり、インスリン作用を妨げて血糖コントロールを悪化させたり、アルコール性神経障害が生じたりします。したがって、適量を超えた飲酒はインポテンスを進める結果になります。

 

 

糖尿病以外の原因によるインポテンスとその治療法

糖尿病者にみられるインポテンスの原因には糖尿病以外の要因も考えられます。

 

薬剤性インポテンス

高血圧、胃・十二指腸漬瘍、叶き気止め、かゆみ止め、ホルモン剤、精神安定剤などの薬の一部には勃起不全、性欲低下、射精障害などの副作用のあることが知られています。
したがって、皆さんが飲んでいる薬の中にこれらの薬があれば、それを中ににまたは変更して経過を観察します。もちろん、主治医と相談のうえで実行してください。

 

内分泌性インポテンス

脳下垂体や副腎から出るホルモンの病気でインポテンスが生じることがあります。また、睾丸から分泌される男性ホルモンの血中レベルが低いと性欲が低下し、インポテンスになります。この場合、男性ホルモンを補充するとよくなります。したがって、男性ホルモンやプロラクチン(脳下重体から分泌されるホルモン)や成長ホルモンなどの血中ホルモン測定は必要です。

 

心因性インポテンス

検診で偶然、尿糖や眼底出血が発見されたり、糖尿病といわれただけでインポテンスになった人、自分で刺激すれば正常に勃起するのに女性を前にするとダメな人、相手によっては性交できる人、このような揚合は心因性インポテンスが考えられます。そのメカニズムは、心理的緊張による交感神経の活動亢進が血管を収縮させ、勃起を抑制させるためです。

 

本来の勃起機能は正常ですから、治療は比較的容易です。また失敗するのではという予期不安の強い人では、精神安定薬を性交1時間前に飲むのが効果的です。

 

それでも困難なときは、陰茎海綿体内注射をすすめます。これは血管拡張薬の塩酸パパベリン40mgを陰茎海綿体内に注射して、人工的に勃起させる方法で、通常、30〜60分は完全勃起状態が持続します。今の注射針はたいへん細いうえ陰茎の根元に注射しますから、さほど痛くありません。この方法で、一度成功すれば自信が戻り、注射一本で心因性インポテンスは治ってしまいます。

 

 

糖尿病性インポテンスの治療

糖尿病性インポテンスの人の多くは飲み薬による治療を希望し、漢方や民間薬を試したりする人を多く見かけます。しかし、これらの薬は性欲を高める作用はあっても陰茎の神経障害や血管障害を治すことはできません。残念ながら、糖尿病性インポテンスに有効な飲み薬はまだありません。

 

しかし、糖尿病性インポテンスを治った状態にすることは可能です。それには三つ方法があります。

 

陰茎海綿体内注射法

外国では一般的な、安全なインポテンス治療法ですが、日本では陰茎への自己注射はまだ認められておらず、専門医の指導のもとで行います。性交のたびに毎回注射しなければなりませんが、確実な方法です。長期間、繰り返し使用するときは、簡便な塩酸パパベリンの代わりに、高価ですが副作用の少ないプロスタダランデインE1という注射薬を使います。

 

陰圧式勃起補助具

これは陰茎をプラスチック容器で密閉して、内部の空気を吸引して陰圧にし、陰茎内に血液を充満させて勃起状態にし、陰茎根部をゴムで圧迫して、勃起を持続させる方法です。勃起はするがすぐ萎えてしまうという糖尿病者や高齢者に向いています。

 

この方法は安全、簡便で、繰り返し使用できますが、30分以上陰茎をゴムで圧迫しないように注意します。器具を使うので、相手の女性の承諾が必要で、隠れて使用することはできません。

 

手術療法

最も確実で、切り札ともいうべきインポテンス治療法です。

 

成功すれば一生涯、使用できます。血管外科手術と補助具を陰茎内に挿入する手術とがあります。最近の補助具は陰茎に植え込むと外からはまったくわからず、ふだんは軟らかく、性交時だけ硬くできる硬軟自在の補助具も開発されています。

 

手術は信頼のおける病院で、血糖を正常化した状態で行うことをすすめます。

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