糖尿病の食事療法
肥満に要注意
1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)は、インスリン分泌が急激に欠乏することによって発症します。急速に膵臓がインスリンを作らなくなり、突然発症するのです。何か悪いものを食べたとか、ストレスが多すぎたとか、たちの悪いウイルスに感染したとかいったことによって膵臓が急にインスリンを作るのをやめるわけではありません。
これに対して、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)は一般には食生活が不規則で、さらにストレスも非常にある太った人に起こりやすいのです。そして30代から急に発症しやすくなります。
一度、ゆっくり自分のかなかの皮下脂肪に注意を向けてみ圭しょう。おなかの皮下脂肪がじゃまになって前かがみがむずかしくなってきているというようなことはありませんか。学生時代の体型はどうでしたか。もっとスリムだったのではありませんか。
ふつう、会社は年に一度定期検診を行う制度を設けています。このときには血糖値もチェックされます。必ずこうした会社の検診を受けましょう。
会社の定期検診で、糖尿病の疑いがあります、尿に糖が少し出ていますねといわれたら、絶対にそれを無視したり、放置したりしないで専門病院に行き、受診してください。
次に、検診で「糖尿病の疑いあり」といわれた人も、そうでない人も、ちょっとここで自分の食生活を見直してみましょう。たとえば、次のような項目があてはまるかどうか、チェックしてみてください。
- 夜のつきあいで毎日遅く帰宅する。
- 帰宅後にまた、軽く食べる。
- 翌朝、朝食を食べたくない。
- 中華料理やフライなどが大好きで昼食にも夕食にもよく食べる。
- うどん定食、ラーメン定食をよく食べる。
- 朝食に前の晩の残りの中華料理やフライ料理を食べる。
- 週の大半はアルコール漬けである。
これらすべてがあてはまるようなら、もし糖尿病と診断されていなくても、体重は増え続け、「糖尿病です」といわれる日が近いと思われます。
食習慣を見直す
2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)になりやすい家系は確かにあります。家族に糖尿病の人がいれば、自分もなりやすい体質があると思ってください。しかしそうした遺伝的(先天的)因子以上に糖尿病発症に影響しているのは環境因子(たとえば、食事、ストレスなど)です。その中でも特に食事が車要な因子といわれます。
食事も食習慣といわれるように、一人一人の好みはどうしても習慣となり、“ナレ”となってしまいます。身体ががっちりした高校生の男子が太って糖尿病になったケースもありました。母親と一緒に外来で受診したとき、父母と妹と四人家族で砂糖を1ヶ月で1kgも使っているということが判明しました。煮物や焼き魚にも砂糖を沢山使うとのことです。単純計算しても、料理に使う分だけで一人一日8〜9gの砂糖を口にしていたことになります。習慣になってしまうと何も考えず「わが家の味はこういうものだ」と思ってしまいます。
食習慣を改めるというと、食事制限とかダイエットのようなものを思い浮かべるかもしれません。ここでいいたいのはそうしたことではなく、各栄養素をバランスよく適量に摂取してほしいということです。「過食を避け、偏食せずに毎日規則正しい食事をする」ことが食事療法なのです。なお、腎臓障害や肝臓障害がある人の場合は、食事の仕方に別途注意が必要です。
糖尿病食はけっして制限の厳しい病人食ではありません。りっぱな健康食です。幸いにも日本食は、ほかのどの外国の食事よりも糖尿病食に近いのです。インスタント食品やできあいのおかずではなく、家庭の手料理が最高の糖尿病食なのです。
主婦は一家の栄養士
主婦は家族の健康管理に重い責任をもっています。家族の健康管理を一手に引き受けているといっても過言ではありません。
ご主人が定期検診で「糖尿病です」とか、「糖尿病の疑いがあります」といかれたら、奥様も一緒にどうしたらよいか考えてください。これまでどのような食事を作っていたか、思い出していただきたいのです。なかにはご自分の作っている油の多い食事を一向に反省しないで、夫の飲酒のせいだとばかり決めつける人もいます。一家の健康管理者としての責任を果たしているかどうか考えてはしいと思います。
病院へ行かないまでも書店へ行けば、どのような食事が糖尿病に悪いか、どのような献立が糖尿病によいかについて、いろいろな本が見つかるはずです。家庭の食生活を見直すチャンスでもあるので、ぜひ勉強していただきたいと思います。
一方、神経質になりすぎる主婦も見かけます。まず夫に病院に行くことばかりを言い続け、次に夫にだけ厳しいことを強いてもかわいそうだからと思い、自分ちベジタリアン(菜食主義者)になったという人もいました。そして本に書いてある理想より少しでもはずれることを許さず、ご主人を責めるのです。こんな神経質な家庭だとしたら、誰だって家に帰りたくなくなるかもしれません。家族みんなが糖尿病と付き合っていこうという態度であってはしいと思います。
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