慢性合併症（緑内障・白内障・感染症）

緑内障と白内障

網膜症以外の綴の合併症としては、緑内障と白内障があります。これらは三大合併症には含まれませんが、同じ眼の合併症です。

緑内障

緑内障とは、眼球の圧（「眼圧」といいます）が異常に高くなる病気で、特に糖尿病では、新生血管が眼の１部にできて眼圧を一定に保つ機能がうまく働かなくなるために眼圧が上昇することかあり、これは「血管新生緑内障」と呼ばれています。緑内障が持続すると、眼の奥の視神経を圧迫するため、失明の原因となります。

白内障

内障とは、水晶体という、カメラでいうとレンズに当たるところが濁る病気です。水晶体は、年をとると多かれ少なかれ濁るため、「老人性白内障」といわれています。糖尿病では、もっと若いうちから白内障がみられます。白内障は手術によって視力の回復が可能ですが、同時に高度の網膜症があると、に十分な視力回復が望めないこともあります。

内障の手術の後は、レンズの機能を補うために、以前は度の強い眼鏡が必要でしたが、最近では糖尿病の患者さんでも、「眼内レンズ」を植え込む手術が安全にできるようになり、このような眼鏡をかける必要はなくなりました。

感染症

血糖が高いと、血液中の白血球の働きが鈍くなり、細菌などの感染に対する防御機構が阻害されます。その結果、糖尿病の患者さんでは、膀胱炎や腎孟腎炎などの尿路感染症、肺炎、外科手術後の創部感染などが高頻度にみられることになります。

糖尿病は全身に垂大々合併症をきたす恐ろしい病気といえます。しかし、糖尿病があっても血糖を良好に維持している限りは、これらの合併症とは１生かかわりなく過ごすことができます。いたずらに恐れる必要はありませんが、自覚症状が出た段階ではもう遅いのです。やはり早期の診断と早期の治療が大切です。

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糖尿病食事療法