糖尿病食事療法での糖質食品
糖尿病患者の献立(食事)に糖質食品を用いるときには、その含有量とともに消化吸収の速度をも考慮しなければなりません。
砂糖は早く吸収され、ブドウ糖そのものなどは、直ちに吸収されますから、急性低血糖のような場合には良いものの、糖尿病の食事に適当といえません。
どうしても吸収の遅いものとなります。そうしたものは、血糖の上昇もゆるく、尿糖の出も少なく、適応性は良好といえます。
糖尿病の食事と穀類
穀類の代表は米ですが、日本人の食事の習慣に合っていることと安価の点でよいとはいうのの、どうしても過食になりやすい欠点があり、また事実上、日本人は必要カロリーの4分の3を米からとっています。
米の成分には糖質のほかに、少量の植物性たん白質と、その胚芽や外皮にピタミン玖、脂肪を含有していますが、ご飯として食べる場合、精白米とすることが多いので、これらをとってしまい、したがって糖尿病の方が食事の際に精白米を主食とするのは栄養的にみると、賛成しかねるということになります。
そうしたところから、糖尿病の方むけの食事として、七分つきとか玄米食がすすめられるわけですが、これらは米に含まれている栄養分をも摂取できるというほかによく噛んで食べるということのために、唾液の分泌によって胃液などの消化液の分泌をうながして、健康上良好い結果を得られます。
なお、白米の糖質含有量は約75〜80%程度ですが、米飯にしますと約3分の1、100グラムの中の糖質含有量は32グラム程度です。
穀類のなかで、米と同じように食用にされているは小麦です。これには糖質のほかにビタミンB1がフスマといわれる外皮に多く含まれています。
小麦の用途はおもに製粉とされて、50%がうどんやそばなどの製めん用、40%が製パン用、残りの10%は菓子用などにされ、製粉されない一部はしょうゆやみその醸造用、飼料などに利用されています。
麦には小麦のほかに大麦がありますが、エンバクを原料とするオートミルは米や小麦と異なって、糖質含有量や澱粉質が少なく、また容量が増加しますので、欧米各国では糖尿病食としてすすめられています。
なお、糖尿病の方にとって、小麦粉からつくられるパンは、米飯より栄養のバランスがよく、また消化もよいので食事内容として適しています。
それにパソを食べるときは、紅茶やコーヒー、牛乳、卵、野菜サラダなどをともにとりますから、高血圧症、心臓病、腎臓病などの合併症にもむいています。
ただし、糖尿病の食事の時にバターを用いるときは植物性のマーガリンを使用するようにしてください。
めん類のそばやうどんは、パソのようにいろいろの栄養素を加えていませんので、どうしても栄養価が落ちますから、盛りそばや素うどんはおススメできません。
糖尿病食事療法からみると、鶏肉や卵、野菜を加えた食物を食べるべきです。
糖尿病の食事と芋類
糖質含有量は約20パーセントで、さつま芋に最も多く29%、やま芋13〜25%、さと芋12〜19%、じゃが芋17%です。
なお、女性の大好物であるさつま芋はカロリー価も高く、カロチン、ビタミンを多く含有し、ビタミンB1、B2も含んでいて、糖質が多いので甘味があるのですが、それだけに糖尿病には良い食事内容とはいえません。
米飯の代用とするときは、牛乳やパター、チーズなどを加えるべきです。
じゃが芋のカロリーはさつま芋より30%程度低くなっています。したがってカロリー計算からいくと、三割ぐらい多く食べられるということになります。
糖尿病の食事で米飯の代用とするときは、さつま芋食のときと同様です。カロリーの計算では、やま芋がさつま芋と同じ程度、さと芋が最も少なくなっています。
糖尿病の食事と野菜・果実類
野菜類、とくに葉野菜類は糖質が少ない上にたん白質、脂肪も含まず、腸から吸収率がよくないのでカロリー計算に入れる必要もなく、糖尿病の方には最適な食事・食品です。
300グラムから600グラムと大量を、生のままか、さっとゆでてビタミンを逃がさぬようにして食べます。
しかし、かぽちや、とうもろこし、れんこん、それにくわいとか百合の根は比較的糖質が多い野菜類です。
豆類、種実類のなかで糖質を多く含んでいるのは小豆、そら豆、いんげん豆、えんどう豆、グリンピースなどで約50%たん白質について、大豆30%、ピーナッツ18%などで、全休としては20〜50%含まれています。
煮豆とかえんどう豆などは、知らず知らずのうちに量を多く食べますから、糖尿病の方は食事に注意しなければいけません。
果実類の糖質を見ると、ぶどう、いちじく、あんずなどは7〜15%の含有量ですが、これが干しブドウ、干いちじく、干あんずとなると、糖質はぐんとふえますから、糖尿病の食事としては注意が必要です。
味からいってそう多くないようでありながら、糖質の多いのは約35%を含んでいる栗の実です。
これが甘栗となると54パーセントとなります。
その点、糖尿病の食事内容として無難なのは、すいか、いちご、梨、桃、みかん、夏みかん、りんご、びわ、メロン、レモン、オレンジなどで、糖質含有量はそれぞれ10%前後、これより10パーセント程度多いのはバナナです。
しかし、果実類で気をつけねばならないのは、砂糖や人工甘味料を用いた缶詰類で、パインアップル、ももなどです。また、いちご、あんずなどのジャム類、濃厚ジュースなども避けたいものです。
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