糖尿病の現在
糖尿病は、インスリンというホルモンの作用の欠如、または不足によって、慢性的に高血糖が続いている状態をいいます。この血糖の高い状態が長年続くと、糖尿病性合併症といって、特徴ある合併症が眼や神経、腎臓に起きてきます。こうした糖尿病に特有な合併症の詳細や、診断法、治療法は、後で述べていくことにします。
この糖尿病の本質である高血糖を長年放置すると合併症が起きることや、大人に多い糖糖尿病は遺伝がもとになって発症すること、病気を放置したときの最悪の状態は、糖尿病昏睡といって意識を喪失し、治療が施されなければ死にいたること、しかし治療によって必ず発症、進行、悪化を予防できるといったことは、大昔から変わっていません。
血糖値を下げるために
血糖値を下げるために食生活を変えたい!! でも変えられない・・・。
そんなあなたに「機能性表示食品」アラプラス 糖ダウン
(糖ダウンは機能性表示食品として消費者庁に届出が受理されました)
糖尿病はどんな病気か記事一覧
これまで、糖尿病は成人病の一つであり、ありふれた病気で、かかっても死ぬことはないというのが、一般の人の理解であったと思います。まだそう思っている人も少なくないかもしれません。序章でも述べたようにわが国でも糖尿病をもつ人は急速に増加しており、厚生省の調査では、現在、約500万以上の人が糖尿病をもっているといわれています。40歳以上では10人に1人の割合となりますから、ありふれた病気であることは事実で...
2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)の原因は、遺伝が基本になっていることはまちがいありませんが、現在まだ、どの遺伝子が糖尿病にかかかるものかは判明していません。ただし、遺伝的な因子と、生まれてからの環境因子の両者が関与していることは明らかです。遺伝に関しては、糖尿病をもつ人の子供に糖尿病が起こりやすいことは以前から知られています。特に両親とも糖尿病の場合、その子供には高率に、しかも比較的若いうち...
糖尿病という病気が軽視できない最も重要な理山は、インスリンのコントロールが悪い場合、全身にいろいろな合併症を引き起こすことです。ここでは急激に起こる急性合併症と、徐々に発症する慢性合併症に分けて、その治療法を含めて述べます。
慢性合併症は、糖尿病の発症後に徐々に進行するもので、はぼ全身の臓器・組織に起こるといえます。その中で、「糖尿病網膜症」、「糖尿病腎症」、「糖尿病神経障害」の三つは、糖尿病の患者さんに特有のものであり三つを合わせて「糖尿病の三人合併症」と呼んでいます。このほかに、糖尿病の患者さん以外にもみられますが、糖尿病の患者さんの場合に特に頻度の高い「動脈硬化症」も、重要な合併症といえます。糖尿病網膜症糖尿病網...
糖尿病腎症とは腎臓は、生命を維持するうえできわめて重要な働きをしています。からだの中で生じた血液中の老廃物は、腎臓の「糸球体」と呼ばれる構造で濾過され、尿中に排泄されます。この糸球体は、網膜症のところで述べた毛細血管の塊からなっており、やはり高血糖が長期間持続すると障害が起こります。正常では、血液中のタンパク質は濾過されませんが、腎症によって障害された毛細血管からは漏れ出てしまいます。これが「タン...
糖尿病の三大合併症の最後は糖尿病神経障害です。神経障害は、三大合併症のうち最も早くから出てくる合併症です。糖尿病神経障害には、大きく分けて、「末梢神経障害」と「自律神経障害」があります。末梢神経障害末梢神経障害は、特に下肢のしびれ、感覚の低下、痛みなどが典型的か症状で、アキレス腱反射や膝の腱反射の低下がみられます。感覚の低下とは、痛みなどの感覚が麻庫することで、「無痛性神経障害」と呼ばれています。...
「動脈硬化」という言葉はよくご存知かもしれませんが、糖尿病の患者さんで動脈硬化の危険が高いことを知らない人も多いと思われます。具体的には「脳梗塞」「狭心症」「心筋梗塞」、下肢閉塞性動脈硬化症」などが動脈硬化による代表的な病気です。網膜症や腎症が、細かい血管の障害であるのに対して、これらは比較的大きな動脈に血栓を生じるために、重要な臓器の血流が途絶えるものです。脳梗塞は、脳の動脈に血栓ができる「脳血...
緑内障と白内障網膜症以外の綴の合併症としては、緑内障と白内障があります。これらは三大合併症には含まれませんが、同じ眼の合併症です。緑内障緑内障とは、眼球の圧(「眼圧」といいます)が異常に高くなる病気で、特に糖尿病では、新生血管が眼の1部にできて眼圧を一定に保つ機能がうまく働かなくなるために眼圧が上昇することかあり、これは「血管新生緑内障」と呼ばれています。緑内障が持続すると、眼の奥の視神経を圧迫す...